高市早苗は女安倍晋三である。
名実共に、安倍の正統な後継者である。
安倍は議会政治を破壊し、反日カルトと癒着しながら「愛国」を語るという「不誠実の統治」の原型を作り上げた。
マルチ商法・反社会勢力・半グレ組織とのつながり、統一教会との深い関係……。いずれも疑惑ではなく、報道で明らかになっている客観的事実である。
それでも安倍は長期政権を維持し、死後は脱法的な国葬(国葬は葬式ではない。安倍の葬式は二〇二二年七月一二日、東京・芝公園の増上寺で行なわれている。同年九月二七日の国葬は、法的根拠に基づかず、議会も通さずに、国民の約六割が反対する中、強行されたプロパガンダのためのイベント)まで執り行われた。
高市はこの構造をそのまま引き継いだ。
ただし、安倍には国を売りながら自己の権力だけは維持するという腹黒さがあった。戦後日本に対する怨念もあった。
しかし、私が調べた限りにおいては、高市には日本に対する強い悪意のようなものは見出すことができない。それよりも築き上げてきた「高市早苗」という虚像を維持するために世の中を徹底的に騙しきるという詐欺師の決意のようなものを感じる。
高市にとっては安倍や統一教会すら、利用価値のある小道具に過ぎない。「私は穏健保守か保守中道」などと言っているが、これもネトウヨなどの情報弱者を騙すための方便に過ぎず、高市が保守思想を理解している形跡はない。外国メディアからは「極右」と評されることも多いが、右翼ですらない。
右翼っぽい言動に酔い、それを演じているだけで、しいて言えば、似非保守、似非右翼だ。
高市に一貫しているのは、「輝く私を見て」というメッセージである。自分のことが好きで好きでたまらない。肥大した承認欲求、上昇志向、虚言癖……。高市の過去を検証して見えてくるのは、一九八〇年代の日本のテレビ画面を泳ぎ回っていた一人のタレントが、頭が空っぽのまま、権力への嗅覚だけでついには総理大臣に成り上がるプロセスである。
バブル時代の狂騒、カルトの狂気、ネトウヨのルサンチマン(恨みつらみ)……。あらゆる邪気を吸い込みながら風船のように膨らんでいった妖怪。それが高市である。
安倍がそうであったように、高市もまた日本の病が集約され、表面化したものだ。本書では高市の正体について記述する。
